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下水道ができると(公共下水道の機能と役割)
下水道ができると(公共下水道の機能と役割)
公共下水道とは?
わたしたちが生活していく上で、水は絶対に欠かせないものです。わたしたちは、日々のくらしの中でさまざまなことに水を使っていますが、わたしたちが使った水はいったいどこへいくのでしょう?
公共下水道は、わたしたちが家庭や事業所で使って汚れた水(汚水)を「汚水管」で集め、「終末処理場」できれいな水に処理した後に川や海(公共用水域)へ流したり、まちに降った雨など(雨水)を「雨水管」により川や海にすばやく排水するなどさまざまな機能を持っています。
公共下水道とは、こうした「水の循環」をとおして、安全で快適な生活環境をつくったり、豊かな自然をまもるという大切な役割を担っている重要な施設です。
下水道ができると…
【安心安全】
まちに降った雨水を雨水管や水路などですばやく川や海に排除して浸水を防ぎ、安心安全なまちをつくります。
【快適生活】
くみ取り便所を水洗便所に改造でき、快適な生活を過ごすことができます。また、側溝や水路に汚水が流れなくなることで、悪臭やハエ・蚊の発生を防ぐなど快適な生活環境に改善されます。
【環境保全】
川や海を汚している大きな原因は家庭からの生活排水です。下水道により、トイレ排水はもとより生活雑排水(お風呂や台所の排水)もきれいな水にして海に放流するため、川や海がきれいになります。
【資源活用】
下水道により一箇所に集めて処理することで、処理汚泥をたい肥などにしたり、処理水を農業用水などに利用できるなど資源の有効活用が行われ、省エネルギー・リサイクル社会の実現にも役立ちます。
もしも下水道がなかったら…
さまざまな機能・役割をもつ下水道ですが、もしも下水道がなかったら、わたしたちの生活はどのようになってしまうのでしょうか?
◆トイレや排水口から悪臭が発生し、不衛生になる。
◆雨が降ったら、家や道路が水びたしになる。
◆害虫が発生して伝染病が発生しやすくなる。
◆川や海が汚れて魚も死んでしまう。
など、下水道がある今では考えられない危険で不便な生活になってしまします。
9月10日は「下水道の日」です
毎年9月10日は「下水道の日」です。
下水道には、さまざまな機能と役割があり、時代の流れとともにその期待される機能と役割も変化しています。
近年は、環境問題への関心の高まりに合わせて、下水道がもつ環境保全機能などが注目されています。下水道推進標語にもそれが反映されているようです。
なぜ、9月10日?
下水道には、お風呂や台所、トイレなど家庭等で使って汚れた水(汚水)を汚水管で集め、終末処理場できれいな水に処理してから海に流す役割のほかに、雨水を川や海にすばやく流すことで、まちを浸水から守る役割もあります。
9月10日は立春から数えて220日目にあたり、昔は二百二十日(にひゃくはつか)と呼ばれて、八朔(旧暦8月1日)、二百十日とともに天候が悪くなる農家の三大厄日とされ、大きな台風が来る日とされていました。
このため、下水道の大きな役割のひとつである「雨水の排除」を念頭に、9月10日が「下水道の日」と定められました。